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第2回高齢者が利用できる主なリフォーム関連の制度について

  高齢者が自宅をリフォームする際に利用できる制度は様々である(表A)。

代表的なのは、介護保険を使っての住宅改修。要介護認定を受けることが必

要だが、最も程度の軽い「要支援1」の人でも上限の20万円(1割は自己負担)

まで利用できる。

 

 65歳未満でも関節リウマチなど特定疾病に該当する人は給付を受けられる。

対象となるリフォームは「手すりの取り付け」「段差の解消」など5種類とそれに

付帯する工事に限られる。


 住宅改修の費用が介護保険の限度額を超える場合や、介護保険の対象外

になる改修をする場合も、都道府県や市区町村な自治体の助成を受けられる

ことがある。

 

 介護が必要ない「自立」と認定された人も、自治体によっては助成の対象と

る場合がある。助成の対象や条件などは自治体によって異なるので、役所

などの窓口や地元の地域包括支援センターで相談してみるといい。

 

 例えば、大阪市では「高齢者住宅改修費助成事業」として、自立と認定され

高齢者が住宅改修する場合に上限で20万円などの助成を実施している。

東京都では、浴槽や洗面台の取り換えなどに対して「住宅設備改修給付」と

う制度がある。

 

 浴槽を取り換える改修工事で1世帯あたり最大で37万9000円(1割を自己

担)、洗面台の取り換えの場合で同15万6000円(同)が支給される。

 

 住宅エコポイント制度でも、窓や外壁などの断熱改修と合わせてバリアフ

修工事をすると、工事内容に応じてエコポイントがもらえる。手すりの設

置で1か所あたり5000ポイント、廊下幅の拡張で2万5000ポイントなどがもら

え、バリアフリー改修の合計で最大5万ポイント。商品券などに交換できるほ

か、1ポイント=1円換算で追加の工事費用に充てることもできる。

 

 住宅の断熱性を高めることは、暖房などに使うエネルギーを減らせるでけで

く、ヒートショック対策にもつながる。ヒートショックで怖いのは、温かい居間

から寒い浴室やトイレに移った場合などに、急な温度変化で血管が収縮し、

脳梗塞や心筋梗塞などになること。住宅全体の断熱性を高めて、部屋の間の

温度差を小さくすればこうした危険は減らせる。

 

 バリアフリー改修や省エネ改修で工事費用が30万円を超えた場合は、所得

控除が受けられる。一般的にはローンを組んだ場合に利用できる制度だ

が、今年12月までは自己資金でリフォームした場合も減税の対象となる。ロー

ンを組んだ場合は2011年以降も一定条件を満たせば所得税控除は継続でき

る。

 

 主な所得が年金のみという世帯では減税のメリットは少ないかもしれないが、

バリアフリー改修の場合、住宅の所有者が50歳以上か65歳以上の親族と同

しているといった条件を満たせば減税の対象となる。

 

 控除を受けるには確定申が必要で、リフォーム業者などに工場内容を説

明する「増改築工事証明書」を発行してもらって手続きする。

 

 また、工事が完成した翌年には固定資産税も軽減される。バリアフリー改修

場合で1戸あたり100平方メートル相当までの固定資産税の3分の1相当が

減額される。省エネとバリアフリーの減税措置を併用するなど、複数の減税措

置を組み合わせられる場合もあるので、制度について自治体などに聞くとよい

でしょう。

 

 資金繰りに不安がある人は、「高齢者向け返済特例制度」が利用できる。60

歳以上の人がバリアフリー工事や耐震改修工事をする場合に、最大1000万円

までを融資してくれる制度。月々の返済は利息だけの支払いで元金を上回る可

能性があることには注意が必要です。

 

 以上は利用する高齢者にとっての有用な情報ですが、事業者の方にとっても

参考となることでしょう。

A..高齢者が利用できる主なリフォーム関連の制度

制度 対象 内容
全国で利用できるもの
介護保険 「要介護」か「要支援」の認定を受けた人 手すりの採取り付け、段差の解消など対象工事にかかる費用を支給。上限20万円(1割自己負担)
住宅エコポイント 窓や外壁、床などの断熱改修と、それと同時にするバリアフリー改修。2011年12月末までに着手したもの 施行部位によってポイント付与。1戸あたり上限30万ポイント。バリアフリー改修は1戸あたり5万ポイントが上限
所得税の控除(投資型減税) 耐震リフォーム



バリアフリー改修、50歳以上など
実際の工事費用か標準的な工事費用相当額(上限200万円)の10%を所得税から控除


実際の工事控除か標準的な工事費用相当額(上限200万円)の10%を所得税から控除
所得税の控除(ローン型減税) バリアフリー改修、50歳以上など (バリアフリー改修工事費用の年末のローン残高の2%+それ以外の改修工事費用の1%)を所得税から控除
固定資産税の減税 耐震リフォーム



バリアフリー改修
当該家屋の固定資産税額の2分の1を軽減(1戸あたり120平方メートル相当まで)


当該家屋の固定資産税の3分の1を軽減(同100平方メートル相当まで)
高齢者向け返済特例制度 60歳以上のバリアフリー、耐震改修 月々の返済は利息のみ、元金は死亡時に一括返済
リフォーム瑕疵保険 工事に欠陥が見つかった場合、補修費用などが事業者に支払われる
リフォーム見積もり相談制度 リフォーム業者から提示された見積書について、不要な項目がないかや費用が一般的な相場と比べて高すぎないかなど、専門家が点検
自治体ごとの制度(主な例)
住宅改修の予防給付(東京) 65歳以上の要介護認定をうけていない高齢者 介護保険の住宅改修と同じ。上限20万円(1割自己負担)