取得した中古ソフトウエアの耐用年数
1 中古減価償却資産の耐用年数
中古の減価償却資産については、法定耐用年数を用いずに、残存耐
用年数を見積もり、その見積耐用年数により償却計算を行うことが認
められています(見積法)。
また、その見積もりが困難な場合は、次の算式により算定した年数
をその中古資産の耐用年数とする方法(簡便法)も認められています。
(1)法定耐用年数の全部を経過した資産法定年数×0.2
(2)法定耐用年数の一部を経過した資産
(法定耐用年数−経過年数)+(経過年数×0.2)
(端数切捨て、2年未満である場合は2年)
しかし、この簡便法による耐用年数の算定が可能な資産は特定され
ており、耐用年数表の別表第一、二、五から八に挙げる資産に限られ
ています([参考:減価償却資産の耐用年数表別表]参照)。
2 中古ソフトウエアの耐用年数
ソフトウエアは一般的に、別表第三の無形減価償却資産に該当しま
す。したがって、簡便法による耐用年数の算定は認められないことに
なります。
また、見積法による算定も考えられますが、ソフトウエアについては、
物理的や機能的な減価原因より残存耐用年数を見積もることは困難であ
ると思われるためその適用が困難であり、結果的に法定耐用年数によら
ざるを得ないものと考えられます。
なお、ソフトウエアでも開発研究用のものについては、別表第八の開
発研究用減価償却資産の中に挙げられているソフトウエアに該当します
ので、このソフトウエアについては簡便法による見積もりが可能という
ことになります。
[参考:減価償却資産の耐用年数表別表]
別表第一 | 機械装置以外の有形減価償却資産 (建物、建物附属設備、構築物、車両運搬具、工具器具備品など) |
別表第二 | 機械及び装置の耐用年数表 |
別表第三 | 無形減価償却資産の耐用年数表 |
別表第四 | 生物の耐用年数表 |
別表第五 | 公害防止用減価償却資産の耐用年数表 |
別表第六 | 開発研究用減価償却資産の耐用年数表 |
別表第七 | 平成19年3月31日以前に取得をされた減価償却資産の償却率表 |
別表第八 | 平成19年4月1日以後に取得をされた減価償却資産の償却率、 改定償却率及び保証率の表 |
別表第九 | 平成19年3月31日以前に取得された減価償却資産の残存割合表 |
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