Q1ソフトウエアについての目のつけどころ
ソフトウエアに係る調査ポイントには、どのようなものがあ
りますか。また、調査はどのように進められますか。
A ソフトウエアの調査ポイント及び調査の進め方としては次
のようなものが考えられ、調査を受ける法人側もこのような調
査ポイントに対応した事前チェックが必要となります。
(1)ソフトウエアとして資産計上すべき費用を損金算入してい
ないか
ソフトウエアも減価償却資産に該当しますので、そのソフト
ウエアの購入代価、製作費用、購入に要した付随費用、事業の
用に供するための費用は、原則として、そのソフトウエアの取
得価額に含める必要があります。
したがって、調査においては、購入したソフトウエアであれ
ばその納品書、請求書、領収書等から、自社制作のものであれ
ば作業日報、作業報告書、外注依頼書、その製作費用の集計プ
ロセス等から、その取得価額の妥当性が検討されます。
また、支払手数料、外注費、雑費等の中に、そのソフトウエ
アの取得価額に算入すべき付随費用等が含まれていないかとい
うことも検討されます。
さらに、既存のソフトウエアにつき、補修、改良等を行った
場合、資本的支出に該当するものはないかという点についても
検討されます。
(2)ソフトウエアの償却においての、その償却期間は適正か
ソフトウエアについては、その耐用年数は5年あるいは3年
と法定されていますので、それ以外の耐用年数を用いて減価償
却計算を行っていないかどうかが検討されます。
特に、販売用にソフトウエア、中古ソフトウエアについてそ
の誤りが多いようです。
(3)ソフトウエアの償却開始時期は適正か
ソフトウエアの償却開始時期が妥当かということも調査にお
いて検討されます。ソフトウエアの償却開始時期は、通常の減
価償却資産と同じく、そのソフトウエアを事業の用に供した日
となります。
そのため、調査においては、そのソフトウエアの納入時期
(自社制作のものについてはその完成時期)、取得代金の決済
状況、そのソフトウエアに係るアウトプット資料など、その利
用開始時期が明らかとなる資料を検討して、事業の用に供した
日の検討が行われることになります。
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